湾岸道レポートもいよいよ後半戦。神奈川県内に入ると交通量も落ち着き、工業地帯をひたすら直進する非常に気持ちのいい区間に入る。ヤクモノも少なく撮影担当も路肩の景色を眺める余裕があったようだ。

首都高速湾岸線(西行き) レポート
→ 湾岸線西行き 区間3 → → 湾岸線西行き 区間4 → 湾岸線西行き 区間5
003B 大井
大井JCT
003A 大井南
東海JCT
B16 空港中央
B14 湾岸環八
B12/B13 浮島
川崎浮島JCT
B10/B11
東扇島
B08/09
大黒ふ頭
大黒JCT
本牧JCT
B07 本牧ふ頭
B06 三渓園
B05 磯子
B02/B03 杉田
B01 幸浦
横横道路へ

レポートについて
 取材日:14年8月2日
 K6から西行きを幸浦まで走行。横浜市街→K3/K1→大師→K6→浮島→湾岸線→幸浦から横横道路。

 天気は良かった。時間帯が真昼となった都合上湾岸線での光線の加減はちょい微妙なところがある(特に磯子付近)。
 撮影担当のあーさー氏は前回より更に首都高を楽しんでいたが、行程の9割が撮影対象であったためカメラ持ちっぱなしで腕に疲労が来たらしい。

レポート(区間4)

 川崎浮島JCT

 K6大師線をアクアライン方面に走ると川崎浮島JCTで分岐。湾岸線方面へレッツゴー。
 ランプに入るとちょっと登ってから分岐する。ジャンクションで海がよく見えるってなかなかいい気分。
 これから向かう横浜方面は左へ。

 第3部でも触れたように浮島JCTは首都高には珍しい4方向フルジャンクションであるためランプが多く複雑な構造をしている。湾岸線側から来るとこれに出口が絡むので面倒だが、大師線やアクアラインからだと湾岸線のどちらに行くか聞かれるだけなのでそこまででもない。
 なぜかここでアンダーパスがある。何をくぐっているかはわからない。ここは首都高、ブラインド合流があるので要注意。
 湾岸線本線に合流する前に毎度おなじみトンネル用信号がお目見えする。圏央道でも見たように、トンネルの入口と合流部がかぶる構造をしている。埋立地といえど用地微妙だったのね・・・
 川崎航路トンネルに入る。

 まさか見間違えないとは思うが、左側2車線が合流してくる車線で、右側3車線が本線である。入口部だけとはいえ5車線もある。すげぇ。
 撮影担当の彼が広大なトンネル内合流部を激写してくれた。さすがにこれだけ広いと照明を左右に設置するだけでは足りないのか、本線と合流路の境界上にも設置してある。
 合流部を終えるともはや普通の水底トンネルである。遠くにサグ部が見える。

 川崎航路トンネルはいわゆる川崎港にあたる京浜運河の「京」側の出口をくぐるトンネルである。反対側は鶴見つばさ橋、大黒大橋、ベイブリッジといった橋梁が航路をまたぐ形となっている。
 [???] 東扇島 出口800m
 川崎市街 川崎港

 またトンネル内予告標識。今までにもよくあったことだが、トンネルを出 てから出口の距離はわずかなので早めに車線変更しよう。
 R16本村→R16上川井 渋滞5km
 K2横浜西口→新保土ヶ谷 事故渋滞4km

 トンネル出口に向かうところで今度は渋滞情報掲示板。この標識は綺麗に写ってるぞ・・・
 [B11] 東扇島 出口 川崎市街 川崎港

 本線側の表示が「次は」ではなく「本線」になった。東扇島を過ぎると、次の大黒までしばらくヤクモノがない。
 というのも、東扇島は島全体が川崎港の一部に属し、物流・食品関係の倉庫が集中、その他には東扇島火力発電所や公園があるものの、商業施設はコンビニと中古車販売場くらいしかない。

 逆にいうと公園があるので東扇島は一般人が訪れる口実のある場所である。
 右に見えるタンクはLNG(液化天然ガス)基地である。ここに貯蔵されるLNGは東扇島火力発電所で利用されるとおもいきや川崎火力発電所、横浜火力発電所へ供給される。
 ―だけでなく、東京湾をまたいだ千葉県富津火力発電所のLNG基地とも導管で結ばれているという。すげえ。
 東扇島ランプもフルランプで、合流してくる車両がある。立地的に貨物車両がほとんどなのかなぁ。
 合流車線が終わる頃、運河を渡るためにそこそこの高さの橋となる。この辺りで平行する一般道であるR357は途切れる。
 写真では海が見えないがこの辺は海と運河がよく見える。
 そして、隣の人工島である扇島へ渡る。

 東扇島とは違い、いかにも大規模工業地域といった雰囲気が既に伝わってくる。扇島には何があるかというと、JFEスチール東日本製鉄所、石油備蓄基地、発電所などである。  
 扇島は全域が私有地であるため、基本的に一般人(and一般車両)は許可無く立ち入ることができない。首都高湾岸線はこの島を通過するのみであり、扇島には東扇島から扇島大橋を渡って出入りすることとなる。
 ちなみに扇島は最初から埋め立てで出来た島ではなく、京浜運河開削に伴い浚渫した土砂を捨てた結果できた砂州が原型らしい。その後人工島として埋め立てによる拡張・整備がされ現在に至るそうな。
 ここぞと言わんばかりに車間確認させられている。前方に見えるぶっといパイプはなんなんだろうね。

 製鉄所というのは遠くから見ても上空から見ても中を覗いてもたいてい赤茶けている。赤茶色というのは鉄が酸化なり水酸化なり何なりした色であるが、これは鉄を融解する際一部の鉄が蒸発し、その蒸気がタバコのヤニや石炭の煤のように周囲に付着したものらしい。それに加え、そもそも原材料の鉄鉱石が場内に積んであるしね。
 ぶっといパイプを潜ってしばらく走ると、島内を横切る川崎市-横浜市境を越え、横浜市へ入る。
 扇島から離陸すると言わんばかりの登り方。
 というのも、斜張橋である鶴見つばさ橋がこの先待ち構えているからである。

 鶴見つばさ橋は1987年着工、1994年開通の斜張橋であり、橋長1020m、中央径間長(2つの主塔の間の長さ)510mを誇る。中央径間長510mは日本の斜張橋として国内3位である。
 更に先にある横浜ベイブリッジよりも大きい橋だったりするわけで、海面から路面の高さは最高57m。これは23区内の地上標高の最高点(練馬区内:標高54m)より高い。下手をすると首都高速最高点の可能性もある。
 しかし、斜張橋というのは上から見るより外から見るほうが美しいのである。
 大黒JCT 2.1km
 左: 大黒PA K5大黒ふ頭 K1羽田
 本線: 幸浦 横浜公園 K1 B

 撮影時点で第三車線にいるが、今回は大黒PAに寄るので左に行かねば。
 手前から奥に伸びるケーブルが奥行きを感じるが、もっと広角で撮らないとスケール感が伝わらないか。
 撮影担当は道路上にかかる標柱類を撮影するのが好き&得意である。しかしこれは何だ。
 大黒JCT 600m
 左: 大黒ふ頭 K5 羽田 K1
 本線: B 幸浦 K3 横浜公園
 本牧ふ頭 第三京浜 保土ヶ谷バイパス

 1.5km先 大黒PA

 大黒JCTは用地をしっかり使ってPAと出入口を併設しているが、本線からの分岐は1箇所で、その先に次々と分岐する。そのためPAと分岐の距離に大きな差がある。
 大黒JCT 400m
 左: 大黒ふ頭 K5 羽田 K1
 本線: B 幸浦 K3 横浜公園
 本牧ふ頭 第三京浜 保土ヶ谷バイパス

 1.3km先 大黒PA

 大黒JCT

 左: 大黒ふ頭 K5 羽田 K1
 本線: B 幸浦 K3 横浜公園
 本牧ふ頭 第三京浜 保土ヶ谷バイパス

 900m先 大黒PA

 さぁ、大黒PAに寄るぞ。横浜→大師→ここと無休憩できたからそろそろ休みたい・・・

 ここで本線を一旦離れる。大黒PAなんぞ興味ねーよ早く次見てぇって方は第5部へ移動してくださいませ。

レポート(区間4/大黒PAへ)
 B09 大黒ふ頭  出口800m
 大黒PA 800m

 ここからランプ路になる。大黒JCTは三叉路ジャンクションのK5側に余計な道を付け足して大黒PAや大黒ふ頭出口に巻いていく構造をとっている。、
 B09 大黒ふ頭  出口400m
 大黒PA 400m

 右側にも同じ標識がある。あれは湾岸線逆方向からのランプであるが、合流手前に標識を2セット配置するとは・・・
 右側からランプが合流してくる。合流後は予告標識を設置する余地がないほどすぐに分岐するので先ほどの位置にしたのだろう(首都高はたいてい400m,800mあるは300m、600mに予告標識を設置している)。

 本線が奥に見えるが、あの橋は横浜ベイブリッジである。
 左:K5 次は 浅田 右出口
 右:B08 大黒ふ頭 出口 大黒PA 400m

 1つ上の写真で見えた本線をくぐるところで、分岐。首都高にありがちな右分岐。

 ところで、大黒ふ頭出口の番号がここではB08、先程はB09だった。なんで違うのだろう???
 分岐後更に90度カーブするので今度は鶴見つばさ橋が見える。
 再度湾岸線本線をくぐるときに、標識。再度右に分岐するとパーキング。
 ここで分岐する。本線の高架が高く、しかも塗装が白く塗られているので明るく開放感がある。

 しかしなぜ標識のカラーリングが普段と逆なのか。
 分岐後、ようやく地上が見えてくる。
 大黒PAが見えてきた。

 大黒PA

 駐車場はかなり広いが建物は高速道路のPAクラス。まぁ売店などなどが豊富で割と良い。
 大黒PAの駐車場を振り返る。トランペット型JCTはランプが本線の脇で270度(or90度)回ってループを作るわけだが、その隙間の土地が駐車場に当てられている。

 上下線共用とはいえ小型341、大型59、身障者用4は首都高のPAの中でぶっちぎり最大。トイレは2箇所あり、売店が24時間なのもありがたい。しかもこの開放感ときたから首都高で最も風光明媚なPAといえよう。

 というわけで、第4部はここで終わり。
首都高速湾岸線(西行き) レポート
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003B 大井
大井JCT
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東海JCT
B16 空港中央
B14 湾岸環八
B12/B13 浮島
川崎浮島JCT
B10/B11
東扇島
B08/09
大黒ふ頭
大黒JCT
本牧JCT
B07 本牧ふ頭
B06 三渓園
B05 磯子
B02/B03 杉田
B01 幸浦
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 最終更新:14年11月7日
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