2014年6月28日、相模原愛川IC〜高尾山ICの開通により、圏央道の中でも最も重要な役割であろう、「放射線同士の接続」が強化された。それを狙ってカメラとクレジットカード、ETCカードそしてカーシェアの会員証を入手した我々は、開通翌日ピッカピカの道路を撮影した。

圏央道 レポート
外回り 区間2 →   外回り 区間3   → 外回り 区間4
4-1 海老名JCT 31 海老名 32 圏央厚木 33 相模原愛川 34 相模原 35 高尾山 4-1 八王子JCT

Discription
 取材日:14年6月29日
 外回り線を走行。圏央厚木IC→八王子JCT

 初回撮影時も実は天候が心配だったが綺麗に晴れ。ただし初めて扱うカメラの設定を上手に合わせられず。
 →レタッチソフトの力を借りました。
 相模原ICは当時未供用であった。2014年と2016年で違いが出ているような道路設備(標識)に関しては両方の写真を比較できるよう並べてある。キャプションに時期の書かれていない写真はすべて2014年の写真である。

Report / Section.3
 国道129号を橋本方面から南下、圏央厚木ICの近くからスタート。
 左に寄って走り続ける勝手手に圏央道に入る仕組みになっている。
 圏央道 この先 有料道路

 画像タイトルにもあるように、圏央道は「一般国道468号の有料道路部」であり、中央道や東名のような「高速自動車国道」ではない。そのため規格も若干違ったりする。
 料金所へ向かう。相模川の河岸段丘崖をこえ、崖の下の高架へ降りていく構造を取っている。そのため目の前は一気に見晴らしが良くなる(相模川対岸まで見える)。多摩方面から一般道でのろのろ来たせいもあり実に爽快である。

 この河岸段丘という地形が後に本線を走る際にも色々効いてくる。

 ここでETCカード挿入を確認してくれる。たいてい車載器が喋る。

 余談だが、圏央厚木ICは将来的に国道246号線バイパスとして整備される予定の「厚木秦野道路」の起点となる予定である。延伸予定の新東名や東名との連絡などなど細かい情報については横浜国道事務所の公式パンフレットに詳しい。
 [ 32 ] 圏央厚木

 最近の料金所は出で立ちがスマートでかっこいい。
 料金所を通過。左に分岐する方に向かうと相模原とある。さて開通から2年、中央道に修正されたのだろうか?
 左 相模原
 右 東名 東京 名古屋

 30度ほどカーブしたところで分岐。構造上の都合で分岐位置が結構高い高架になっている。左の標識はよく見ると、「相模原」表記が本来の表記の上に上書きされたものであるのがわかるだろう。
 左へ分岐。構造上の都合で高いところから本線へ降りていく。そのため本線の交通量がわかりやすく、心配だった合流もちょっとは安心?
 P 800m

 厚木PAが合流してすぐの位置にあるので早速予告標識が登場する。ヤクモノが窮屈だと、変則的な位置に予告があることはよくある。
 厚木PA 1km

 こちらは2016年の写真。本線を走ってきた場合は、圏央厚木IC出口の直後に厚木PAの予告標識が登場する。

 奥の横断幕には「早めに休憩施設でリフレッシュ 厚木PA!」とある。ランプがちょっと高い位置にあるのでだいぶ小さく見えちゃってるけど。
 これも2016年。入口からのランプが合流。次から再び2014年の写真。
 本線に合流。ここから相模原愛川までは2010年の開通だが、道路が綺麗。高架の壁が透明なのも開放感が出て爽快である。
 厚木PA 分岐

 ほんとに間髪入れずにPAへ分岐する。
 お察しの通り、混んでます(2016年時はスムーズに入れました)。
 僕らも厚木PAに寄りました。これからしばらくPA渋滞に捕まります。

 なお、渋滞の原因はパーキングエリアの容量がもともと小さいことに加え、相模原愛川-高尾山の開通と同時に売店がオープン、そこでB級グルメフェア的なオープン記念イベントをやっているせいかもしれない。
 このPA、本線の真下に設置されているタイプである。駐車場へのランプ路一旦本線からカーブして逸れたあと、本線へ戻るランプ路(右の高架)を抱きかかえる形で本線の真下へ向かう。

 なお、内回りは普通に本線へ出入りするタイプである。
 本線へ戻るランプ路と立体交差するところが駐車場の入口。ということで結構敷地が狭く、駐車場の容量も少ない。既存のPAでも都心から3,40km圏内のPAは交通量の割に規模が小さい物が多いので妥当なところか。
 厚木PA

 圏央道で唯一NEXCO中日本管轄のサービスエリア。建物の趣向の凝らし方が違う。

 なお、2016年時はランプが空いていたものの駐車場の停め方がカオスであったため断念。区間2のラストの電光掲示板は嘘じゃなかった。
 駐車場の風景はこんな感じ。大型車の駐車場は高架下〜高架の反対側だったりする。
 本線に戻る。時間をロスしたものの結局その間に天気がものすごく良くなったと前向きにとらえておこう。
[ 33 ] 相模原愛川3km

 その下はまだ隠されたまま。おそらく、[ 34 ]相模原と「中央道」が来ると思うんだけど・・・
[ 33 ] 相模原愛川3km
[ 34 ] 相模原12km
[中央道] 八王子JCT.19km

 2016年。こうなりました。

 なお、最下段の八王子JCT.への距離案内は[中央道]ではなく[4-1]という番号を使ってもいいはずである。
 車間距離確認タイム。速度はだいたい70〜80km/h、このレーンでは前の車まで60mくらいなので本当はもうちょっと開けたいが空気を読んで詰めるべき?

 追越車線はもっと混んでたりする。
 [ 33 ] 相模原愛川 2km
 次は高尾山IC

 右の標識「次は〜」必要か?ちなみに圏央道は基本的に放射線とのジャンクションを挟んで十の位が変わり、一の位がリセットされるという仕組みで番号がついているので、起点からの出入口数と番号は一致しない。
 インターチェンジ手前なのにトンネルかよ・・・
 上依知第一トンネル
 長さ 652m
 高速道路のルート上に一段上の河岸段丘がせり出しているので、そこをトンネルでくぐり抜ける。

 ここに限らず切り開けば済みそうな場所をトンネルで頑張っている地点が圏央道にはいくつもある。市街地が成長した地域に高速を通すには、色々な制約が課せられるのである。
 [ 33 ] 相模原愛川 出口 1km

 トンネル内予告標識が登場する。このトンネル、照明が新しくまだ明るいとはいえ、撮影者泣かせだ・・・。
 相模原愛川 [ 33 ] 出口 700m
 次は高尾山IC
 上依知第二トンネル 長さ 265m

 先ほどのトンネルを抜けると間髪入れずに次のトンネルに入る。500m標識がトンネル内にあるため、700mにずらしてここに設置しているようだ。
 このトンネルはR129厚相BPの真下を通る。ほとんどアンダーパスのようなものだ。
 インター手前で情報掲示板。左側は見事に段丘崖(+ちょっと下げてる?)だったりする。
 [ 33 ] 相模原愛川 町田 出口

 出口標識になって「町田」が初登場する。
 
 相模原愛川IC

 出口ランプと別れる。いよいよ、2014年6月28日新規開通区間に入る。そう、撮影日は開通の翌日だ!!!  
 はるばる川を渡ってきた流入路が本線をオーバーパスする。
 ん?トンネルだね。この時点でまだ流入路と合流しない。
 愛川トンネル 長さ 2720m

 相模原愛川ICは段丘崖のせいか結構用地に制限を食らっているようで、加速車線がついたままトンネルに入る。昔の設計だったら加速車線が短くなるパターンだろうなぁ。
 トンネル内はすっげー明るい(LED照明?)。ここで左カーブする。トンネル内に高低差はあんまりないけど若干登りかも。
 非常口マークが壁にペイントしてあるのはわかりやすくていいね。

 このトンネルは段丘崖の中を進むちょっとした地下トンネルだが、わざわざ蛇行して明かり区間を回避するような線形をしている。用地確保の問題だろう。おかげさまで、山岳トンネルでもないこのトンネルは圏央道2番目の延長を誇る。
 ようやくトンネルを抜ける。
 今度は段丘というより山が迫ってくるのでちょっと掘割(開削?)になる。
 意外にもこんなところで相模原市内に入る。相模原市内と言っても旧城山町域?
[ 34 ] 相模原5km
[ 35 ] 高尾山11km
[中央道] 八王子JCT.13km
 2016年に走ると距離標識が新たに設置されていた。

 次の区間で明らかになるが、相模原IC通過後の距離標識はICの供用以前(2014年6月)から設置されている。むしろこっちを先に置いてくれたほうがいい気がするのだが、修正が増えるのを嫌ったのだろうか。
 ここまでの登り坂が下り坂に転じる。そして、

 この先トンネル内 登り坂あり
 速度低下注意

 とある。トンネル内は渋滞回避のためこういう変化はあんまり作らないような気がしたけど・・・
 トンネル情報「この先下り坂 速度超過注意」

 見事に周囲の速度も上がっている。お察しの通り、イレギュラーである。理由は後ほど。
 800m先に登り坂あり
 速度低下注意

 先ほどの速度超過注意と交互に出てくる。
 2016年の写真では、新たに相模原ICの予告標識が追加されていた。トンネルのすぐ先に出口があることを図示している。
 小倉山トンネル 長さ 2100m

 山岳トンネルなのに非常にわかりやすい下り坂でトンネルに入っていく。ちょっと、違和感。

 このトンネル、元々は1本のトンネルではなく別のルートでトンネル→橋梁→トンネル とする予定だった。しかし、橋梁予定地への建設残土の不法投棄があり、橋をかけるはずの谷が埋まっているというヤバい事態に陥った。
 しかも不法投棄地盤は軟弱で、そのまま突っ切るのも無理。さぁどうするか。
 これが結構な下り坂である。トンネルの中でも吸い込まれてく感覚。

 道路左側、歩行者用通路の手すりの下に付いている緑色の灯火は、設置間隔と明滅リズムをかけあわせると80km/hペースに設定されているらしい。スピードを合わせようとする効果を狙っているらしいが、今ひとつ目立たない気がする。
 ゆるいカーブを曲がりきると、下り坂から登り坂に転じる。写真の位置ではすでに出口が見えているが、今度は結構な登り坂で巡航速度が落ちていく。

 再検討の結果、建設残土による弱い地盤を回避し深くを掘り進むという計画を採用。これが予算も工期も一番安く短かったためである。 が、この計画はトンネル内にサグ(下り→登り勾配変化)を設けるという、いわば渋滞地点の増産を行うような計画でもあった。結局、速度を回復しろ回復しろと電光掲示板がたくさん設置された。
 [ 34 ] 相模原 出口1km

 2016年撮影時はちょうどこの位置に相模原ICの予告標識。予告標識がきちんと見えるような撮り方にしたけど、雰囲気もちょっと変わるものですね。
 [ 34 ] 相模原 出口 500m

 なんと500m手前標識もトンネル内にある。相模原ICって結構ギリギリの場所に作られたのか・・・
 トンネルを出る。対向車線が見えないのと追越車線に車がないせいで田舎の一本道にも見える・・・

 そういう小倉山トンネルのごたごたもあって圏央道の相模原愛川-高尾山の開通は予定より遅れて2013年度末へずれ込むことになった。
 相模原 [ 34 ] 出口

 その後2016年。相模原ICの出口標識が設置されていた!

 が、今度は想定外の硬い砂岩などの地盤が小倉山トンネル-愛川トンネル間の排水トンネル工事に影響を及ぼし、結局開通は2014年6月にまで遅れることに。地盤。
 また時は戻り2014年。対向車線との間に防音壁が出現。そういえば相模原愛川にもあったような。

 建設途中の相模原ICを通過する。

 また時は進み2016年。左側のバリケードがなくなり、開放された相模原ICがそこに。

 そういえば相模原ICの出口分岐は一般的なインターチェンジより随分緩やかに分岐しているように見える。
 というわけで、相模原ICを通過し、区間3終わり。
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 東名からの合流交通を集め、本線上は一気に賑やかに。

 圏央道 外回り区間4 [相模原→八王子JCT]
 圏央道で唯一山岳区間らしい区間。
 高尾山IC、八王子JCTともに山間部に詰め込まれたような構造が楽しい。


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 最終更新:16年10月11日
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