どこの地方でもそうだが、主要地方道は長い延長を誇る路線も少なくない。今回紹介する北海道道101号もその一つである。2008年6月下旬。最高の新緑と日差しの中、当時旭川に住んでいた私はロング道道の撮影の機会を得る。7年間放置し続けていたネタを今こうして放出する。
Information
路線: 北海道道101号 下川愛別線
起点:上川郡下川町幸町(R239交点)
終点:上川郡愛別町本町(R39交点)
延長:54,023m(実延長) 総延長62,129m
沿線:下川町中心部、五味温泉、岩尾内湖、協和温泉、愛別町中心部 など 
走行:全線(終点→起点) 2008年6月15日撮影
Index

 北海道道101号下川愛別線 第1部 [終点(R39交点)→ 愛別ダム]
 突き抜けるような快晴の元、愛別町中心部から北へ進む。
 道中、岩尾内湖の前哨戦と言わんばかりに愛別ダムのダム湖がある。

 北海道道101号下川愛別線 第2部 [愛別ダム→ 士別市朝日町茂志利]
 第2部では於鬼頭トンネルをくぐり、現士別市(旧朝日町)域へ突入する。

 北海道道101号下川愛別線 第3部 [士別市朝日町茂志利→ 岩尾内湖展望台]
 道道は途中で上位路線のr61士別滝の上線と重複。重複区間は美しいダム湖の景色を堪能できる。

 北海道道101号下川愛別線 第4部 [岩尾内湖展望台→ 士別市/下川町境]
 岩尾内湖の美しい景色後半戦。
 湖を離れてしばらくすると重複路線のr61に別れを告げ、1つ北の町、下川町へ。

 北海道道101号下川愛別線 第5部 [士別市/下川町境→ 起点(R239交点)]
 第5部は下川町内区間を進む。山あいに畑と牧草地が広がる。

Report 1/5

 道道101号終点

 R39との交点。横切る道路がR39。ここを右折すると上川/層雲峡へ(今更国道で行く人もそんなにいないかもしれないが・・・)、左折すると旭川市街へ向かうが、今回は直進!
 r101の地図を添付しておく。今回のレポートではこの路線を南から北に走る。

 r101は旧朝日町あたりの国道空白域を南北に走る路線で、ほぼずっと山間部を走り続ける。ちょうど路線の中間部でr61士別滝の上線と重複しており、この辺りでは岩尾内湖の湖岸を走りそこそこ景色がいい。また、カーブがきついところも多少あるので運転は丁寧に。
 道路はしばらく愛別町中心部を走る。石北本線の駅は石狩川を隔てた南側にあるが、中心街は北側にある。
 撮影当時は土日の午前中ということもあったが、人気がなく寂しい。

 100路線も都道府県道を見てるともはやこれが北海道の町のスタンダードになっている気がしてきた。
 右折:r101 朝日
 左折:r296 比布

 終点以来重複していたr296比布愛別停車場線と別れる。総合スポーツ公園・ファミリースキー場は右折。

 交差点の角にセイコーマートではなくセブンイレブンが立地している。しかも国道沿いでなくここに。通過車両でなく地域住民をターゲットにしたのだろうか。
 交差点を右折すると市街地から外れる。しかし、やたらと広々している。
 右手に見える大きな建物は高齢者生活福祉センターという町営の老人ホーム。他にも、野球場とテニスコートなどなどを備えた運動公園や墓地などなど公共施設が集積している。
 公共施設エリアを抜けると、辺りは山と川と農地に囲まれる。
 道路沿いの低地には水田が広がっている。決して大規模な水田ではないが、航空写真を見てもきちんと人の手が入り、稲の作付があることがわかる。

 この先愛別ダムの手前まではこんな景色が続く。
 
 ここで協和温泉に向かう道が左へ。

 協和温泉は、炭酸冷鉱泉という珍しい泉質の湯(というか水)で、所謂天然炭酸水が湧いているようなものである。温泉施設は少し鄙びた「協和温泉」1軒で、浴槽は内湯2つのみ。小さくて地味な方が温泉浴槽(毎分9Lの源泉かけ流し(その場で飲泉も可)に熱湯を加えて加温)なので、知らずに入ると温泉に入らずに温泉施設を出ることになりかねない。
 今回は温泉を通過し、緑と青空の下愛別川沿いを遡る。

 協和温泉のもう1つのウリが、地元特産品のきのこをふんだんに使ったきのこ料理である。食堂のメニューにきのこラーメンがあったり、宿泊するときのこ料理が振る舞われたりする(定期的にメディアにも紹介されている)。また、炊き込みご飯の素といった加工品も販売されていて、これが結構美味しかった記憶がある。
 あんまり景色が変わらない・・・。
 r101は比較的道道標識が沢山設置されている。さすがロング主要道道といったところである。
 愛別川を渡る橋。道路やその関連物が少しずつ荒れてくるあたり、そろそろ山の中に入る気配がしてくる。
 
 岩尾内湖 24km
 愛別ダム 1km

 書体の古い距離標識。しかもなぜか案内地がどちらもダム(湖)というマニアックっぷり。

 なお、2014年撮影のストリートビューでは英字表記入りの普通の距離標識に置き換わっている。でもなぜかダムまでの距離しか案内されないのは一緒である。
 もう1つ、画面の奥にバス転回場のようなものがある。町営バスの協和地区の終点にあたる場所で、バス待合所がある(2014/7現在)。なお、愛別町営バスは他の公営交通の例に漏れずデマンド化されており、協和地区終点から高齢者福祉センターにかけてのエリアではバス停の無い自由乗降となっている。
 いよいよ山間区間。
 街路灯が突然増えてきたところで、愛別ダムに到達する。写真には写っていないが、左側に愛別ダムの管理所がある。ダムの堤体は写真の街路灯がの少し奥、道路が盛り上がっている辺りから左に伸びている。

 レポート執筆中に初めて知ったことだが、愛別ダムは堤体の直下に公園があり先ほどのバス転回場のあたりから別の道を通って自由に見学することが可能らしい。愛好家による紹介記事もインターネット上に複数あったので、気になる方はそちらもどうぞ。
 滝上 66km
 朝日 32km

 車を停められそうな場所はダム堤体付近には無かったので、一旦通過。なお、この距離標識、現在は「滝上65km、下川53km」に改められている。滝上の距離が1km違うのはこの先の於鬼頭トンネル開通を反映したからか。
 愛別ダムから数百メートル走ったところで、駐車公園(要するにパーキングエリア)が存在する。大抵少し景色のいいところに設置されている。トイレ完備で無人地帯を走り続ける場合は割とありがたい。

 なお、愛別ダムは実は愛別川本流ではなく支流の狩布(かりっぷ)川に設置されており、ダム名は本流の名前を借りたものになっている。ちなみに、このダム湖は狩布湖という。
 愛別ダム駐車公園

 せっかくなので一旦停車してダム湖を覗いてみた。どこにでもありそうな普通のダム湖だが、条件が良いと綺麗に写る。

 少々短いが、第1部はここまで。
Impressions
 r101は50km以上の延長を誇るが、市街地らしい市街地が道道の両端にしかない路線だったりする。
 これは途中通過する士別市旧朝日町域で市街地の外を走るせいだったりもするが、50km以上も3つ以上の市町村を経由しながらここまで沿線人口が少ない主要地方道もそれなりに珍しいかもしれない。

 それはそうと撮影が7年も前ということで私自身この道路を走った時の記憶があまり残ってない(ただ天気が素晴らしかったことは覚えている)。だからどうというわけでもないが、思い出すというよりはGoogleストリートビューとの比較だったり周辺の「物」の情報探しが今回の執筆のメインになりそうだ。

 ちなみに、愛別ダム堤体のすぐ下流側が公園になっており立ち入り可能であることを今回初めて知った。慣れていたはずの上川管内であっても、執筆していると意外な発見があるかもしれない。というわけで第2部以降も乞うご期待。

Links
 北海道道101号下川愛別線 第2部 [愛別ダム→ 士別市朝日町茂志利]
 第2部では於鬼頭トンネルをくぐり、現士別市(旧朝日町)域へ突入する。

 北海道道140号愛別当麻旭川線
 r101終点で接続する主要道道。東旭川地区を通るメインストリート・・・であったが、現在はルート変更がなされより一層裏道色が強まる。

 北海道道1169号愛別インター線
 愛別町中心部の南側、旭川紋別道愛別インターと同化した短小道道。


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最終更新日:15年11月14日
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